3Dクリエイターの由椰です🐶
今回は『3Dプリント』についてのお話です。
3Dプリンターで何かをプリントしたいなぁって思ったときに、透明色でクリアな物を作りたいと思われる方も多いのではないでしょうか?
私も透明色が好きで、色んなものをクリアでプリントしたりしています♪
この透明色が光造形の3Dプリンターで作った綺麗な造形物によく合うんです♪
ただし!!3Dプリンターで透明色のレジンを使ったプリントをする際に、ちょっぴり注意しないといけない事があるんです!!
注意というか覚悟しないといけないと言った方がいいかな??🤔
まぁとにかく今回は透明色での光造形3Dプリント好きな私が、透明色の3Dプリントに興味をもって頂いているあなたに!!
他の色のレジンとは違う透明色の注意点を大きく2つ紹介していきます!!
透明色のレジンでのプリントをお考えの方に少しでも参考になればと思っていますので、ぜひ最後までお付き合いください♪
透明レジンで知っておくべきポイントは2つ!!
透明で綺麗な造形ができる透明レジン。
でもその造形物には避けることのできないちょっと残念なポイントが大きく2つあります!!!
そのポイントとは、レジンを固める際に黄化という現象が目立つこと。そして後処理に関する影響がとても大きいことです。
これらのポイントを理解して、修正できそうなところは修正する。難しいところは諦める(w)という決断も必要になってきます。
それではそれぞれについて詳しく説明していきますね。
レジンの黄化が目立つ!!
光造形の3Dプリンターでは、レジンに紫外線を当てることでレジンが固まり、造形物のカタチを作っていく仕組みになっています。
この紫外線を当てることによってレジンは固まるのですが、固まるだけでなく少しずつ黄色みを帯びていく特徴があります。
これを黄化というのですが、綺麗な黄色ではなく、どことなく黄ばんで見える少し残念な黄色みなんですよね💦
当然どのレジンでも黄化は見られますが、中でも透明色と白色のレジンでは黄化がとても目立ってしまいます。
これは白や透明のレジンが他のレジンに比べて黄化しやすいという訳ではなく、白や透明の色が他の色に比べて黄色が見た目てきに目立ってしまうということです😱
この対策としては、紫外線を当てる時間を短くするしかありません。
しかし紫外線の照射時間が短ければレジンがちゃんと固まらずにプリントが失敗していまいます。
このため透明レジンを使用するときは、レジンがしっかりと固まりつつ、できるだけ短い時間で紫外線照射が完了できるように調整します。
ただし、どれだけ調整したとしてもレジンの黄化は発生してしまいます。
このあたりをしっかりと理解しつつ、その上で多少の黄ばみは許容するのか。もしくは自分の好みに合わせて高透明度のレジンを使ってみたり、大事なプリントのときに新しいレジンを使ってみたりと、多少手間であったりお金がかかりますが、そのあたりで調整するのかを判断していってもらえたらと思います😉
もう1つ造形物の黄化の影響をご紹介しちゃいます♪
上の画像は透明レジンでプリントした馬のモデルです🐴
この写真でわかるように、レジンの厚みが大きい場所(体やお尻など)は沢山のレジンが集まっているため黄色く黄化している様子がわかります。
逆に鼻先や足などの厚みの薄い場所はレジンが少ないために透明度が高く見えます。
このようにどのような厚さや大きさでプリントするかということも透明レジンでは影響してきます。
このあたりを踏まえてモデリングの時点で調整してみるのも良いかもしれませんね♪
後処理が難しい
もう1つの透明レジンを使った3Dプリントの注意点は、後処理がとても難しいということです。
後処理とは、出来上がった造形物のサポート材を外したときに残るサポート痕を綺麗にする処理のことです。
光造形3Dプリンターでは、サポート材というものが発生してしまいます。このサポート材を取り外すときにできる表面の凸凹を、ヤスリを使って削ったり、パテを使って埋めたりします。
これが透明レジンだとなかなか上手くできない場合があるんです💦
このことについてそれぞれ詳しくみていきますね😉
ヤスリがけについて
まずはヤスリがけについてみていきます。
光造形3Dプリンターでの造形物のヤスリがけは切っても切れない関係と言っても過言ではありません(モデリング物によっては必要ないときもあります)。
透明レジンの際にこのヤスリがけが何故問題になってくるのでしょう。
そもそも他の色のレジンの場合、そのほとんどはヤスリをかけたあとにサーフェイサーを吹きかけて細かい傷等は目立たないようにしてしまいます。そしてそのあとに色を塗っていくのですが、透明レジンの場合、その透明さを維持して楽しみたい場合がほとんどですよね?
そうなるとサーフェイサーを吹きかけることができません。
もちろん透明レジンを使っていても、そのあと色を塗っていくという場合には何も気にせずサーフェイサーを使って色を塗ってもらえば大丈夫です。
しかし透明レジンを使うということは、その透明さを生かした何か(綺麗さだったり光を使ってみたかったりetc…)を目的としている場合が多いですよね?
そんなときにヤスリをかけた跡が目立ってしまったり、ヤスリをかけたところが白くなってしまうとショックですよね。。。
この対策として、できるだけ細かい目のヤスリを使うことや、仕上げのコーティングスプレー等を使うことがあげられます。
しかしどれだけ頑張っても傷が多少目立ってしまうこともあるのです。
このあたりはサーフェイサーを使えない透明色の欠点として理解しておいて頂きたいですね💦
パテが使えない
もう一つの問題がパテを使うことができないということです。
パテとはモデルの凹みを埋めるためのもので、サポート材の痕にできる小さな穴を埋めるために使用します。このパテもサーフェイサーと同じく透明のものがなく使うことができません。
パテとは違いますが、私が透明のレジンをパテの代わりに使って穴を埋めたことがあります。
実際に穴は埋まりますし穴を埋めるという目的であれば有用なのですが、埋めたレジンを固めるために紫外線を照射した際、新しく塗ったレジンと元々の造形に使われていたレジンに発生する照射時間の差でどうしても跡が目立ってしまいます。
こちらは対策という対策はありません。
あえて対策をあげるとするとスライサーソフトで設定する際に、サポート材とモデルとの接点を大きめに設定して、あえてボコッとなるようにしてヤスリで削るという方法でしょうか。
しかしこれの場合、綺麗にヤスリをかけてもサポート痕が造形物内に埋まって目立ってしまうことにも繋がります。
このあたりはどちらが好みかという話になってきますので、造形物を見ながら調整してもらえたらなぁと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
このように透明レジンには、透明を生かした利用をしたいがために難しい問題が発生してしまいます。
これらの造形物の問題も踏まえて、できるだけキレイに見えるように工夫していくのも3Dプリンターの楽しさの1つだと思います。
そのあたりを加味して3Dプリントの造形物を楽しんでもらえたらと思います♪
これからも楽しく3Dつくっちゃおう!!